◆ 在宅医療について
 
  枯れ葉がハラリと落ちるように生きる事が終わると痛くも苦しくもありません。 
 人間も自然の一部ですから。
 家族が普段どうりの生活をしている中、朝になり孫が「行ってきます」と学校に行き、大人たちが
 いつもどうり働きはじめ、年寄りがその気配を感じながら、いつの間にか天に召される。
 在宅医療では、そのような美しい光景をたくさん拝見しました。
  もちろん早期発見、早期治療で病気を克服できれば素晴らしいことです。 
 しかし病気と闘っていると、病気で不自由だったり苦しかったりすることと、自分が幸せであることが
 全く別のことだということを忘れてしまいがちです。
  病気は治ったほうが良いのですが、治らなくても「今日は昨日より心が軽やかないい一日だな」
 と思うことが出来ます。 そう思い出せるのは何といっても自宅です。
  家では窓からの景色、ペットの鳴き声、料理する音や匂い、好きな写真や音楽、子供の笑い声、
 少量のお酒などが、どんなに痛みを和らげてくれることか。 頑張り続けるのは体に良くないのです。
  病気に負けないで頑張らなくちゃという状況から気持ちが解放されたほうが痛くないのです。
  入院すると急激な環境の変化に順応できず、一時的に訳がわからなくなり認知症と診断されてしまう
 お年寄りが、退院し家に帰り一息落ち着くと、あっと言うまに長老の威厳を取り戻し、今まで人生の
 多くの困難を乗り越えてきたように、自分の人生の締めくくり方について結論を出すことがあります。
 私たちは必ずその指示に従います。
  癌のような治りづらい病気は特に在宅医療が役にたちます。
 自宅で暮らすとお金もかかりませんので、次の治療について冷静に考慮することができます。
 入院中に病気と一騎討ちしている時には見逃していた、生きる意味を取り戻すことができます。
  自宅での療養では急に苦しくなったり、熱がでたら困るし、心細いと思われます。
  私たちは訪問初日に携帯電話の番号をお渡しして「いつでも心配な時は呼んでください。必ずすぐに来ます。
 日曜、祝日でも、夜中でも、いつでもかまいません。私たちはパジャマを着て寝てませんから。」とお伝えします。
 実際そのようにして20年以上暮らしています。
 
 
 
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